肘内障

子供を手を引っ張ると、幼少期特有の症状である肘内障が発生することがあります。この症状は、主に5歳以下の幼少期に見られ、頭蓋骨輪状靭帯と関連しています。幼い子供の場合、靭帯が比較的緩んでおり、それによって肘関節の問題が生じやすくなります。

具体的には、子供の腕に引っ張り力がかかると、橈骨頭と呼ばれる部分が肘関節で亜脱臼状態になることがあります。これにより、腕の曲げ伸ばしや動かしにくい状態が生じ、子供はしばしば腕を曲げたままにし、腕を上げることを避けることがあります。そのため、誤って肘が脱臼したと誤解されることもありますが、実際には肘内障が原因です。

肘内障は幼少期によく見られ、成長とともに靭帯が強化されるため、自然と改善することがあります。しかし、症状が持続する場合は医療専門家による診断と適切な治療が必要です。

肘内障の治療では、徒手整復（手技療法）が一般的に行われます。この手技療法は、医師や柔道整復師などの専門家によって実施されます。

当院では、厚生労働省によって認可された国家資格である柔道整復師が肘内障の治療を専門的に担当します。柔道整復師は、関節や筋肉の問題に対する施術を行う専門家であり、適切な訓練と教育を受けています。肘内障の治療においては、正確な手技と専門知識が不可欠です。

肘内障の症状が現れた場合、柔道整復師は徒手整復を通じて橈骨を正しい位置に戻し、症状の改善を促す役割を果たします。適切な治療によって、子供の肘内障の症状は通常改善されます。